お知らせ

「視覚障がい者の働く力セミナー」第1回に12名が参加 人事のプロ金子氏から学ぶキャリア形成の考え方

IBF Foundationは4月26日、東京都内にて「視覚障がい者の働く力セミナー:第1回 人事のプロフェッショナルから学ぶ、キャリア形成の考え方」を開催しました。講師は、当財団評議員であり、長年企業の人事担当として活躍してきた金子久子氏。会場参加6名、オンライン参加6名の合計12名が集まりました。

参加者は20代から50代まで幅広く、会社員、公務員、あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師など職種も様々。特に20代の参加が過半数を占め、将来のキャリアをしっかり考えてみたいという若者の関心の高さがうかがえました。

企業側の視点から学ぶキャリアのヒント

セミナーの前半は、金子氏による約50分の講演。自身の子育てや職業経験を導入で語るスタイルで、安心・安全な雰囲気づくりを重視していました。

テーマは以下の5点にわたりました。

  1. 障がいのある方の就労状況

  2. 採用担当者が考えていること

  3. 視覚障がい者が活躍できる職種

  4. 採用面接で見られているポイント

  5. キャリア形成の考え方

特に、採用側の視点や企業内部の事情など、現場に即した情報や考え方が参加者にとって新鮮な学びとなりました。「自分の取扱説明書(必要な配慮やどんなサポートがあればどういったことができるなどをまとめた情報)を持つことが、企業に安心感を与える」といった、実践的なアドバイスも印象的でした。

質疑応答で深まる学びと気づき

後半は質疑応答の時間として、参加者から寄せられた悩みや課題に対し、金子氏が丁寧に回答しました。それぞれの状況に即した助言により、企業側の視点や現実的な選択肢について理解が深まり、参加者同士の共有にもつながる時間となりました。

若年層中心の企画が、多様な参加者にとっても有意義に

今回のセミナーは、IBF Foundationがこれまで実施してきた「実践知ワークショップ」で耳にした悩みや、視覚障がい当事者スタッフの意見を反映し、「働くことに不安を抱える若年層」を主な対象に企画されました。しかし、中途失明後にキャリアの再構築を模索する方など、さまざまな背景を持つ方にも有意義な時間となり、より幅広いニーズに応える形となりました。

【参加者の声】

「先生は、視覚障害の私たちにとても寄り添った考えをして下さって、役に立つ話をして下さったと感じました。たまに聞くことがある『相手に求める配慮を明確に伝える』ということは難しいですが、先生のお話で、本当にその通りだなと思いました」

「これまでのご経験から雇用のあるべき姿や課題を知ることができた」

「お話は企業の本音が聞けて、またざっくばらんな語り口でよかった。ただ一般論的なお話なので、受講者の課題に引き付ける工夫が何かあるとよりよかったのではないかと感じた」

「ダイバーシティ&インクルージョンが日本で推進されてきた背景を、金子さんのエピソードを通じて知ることができたこと。最新の障害者雇用の実態を通常知ることが難しい人事の視点から知ることができたなど、大変貴重な機会でした」

テーマを変えながら継続予定

「働く力セミナー」は、今後もテーマを変えて継続的に開催する予定です。IBF Foundationは、視覚障がい者が自身の力を発揮し、社会で活躍するための支援を今後も推進してまいります。

私たちと一緒に活動しませんか? 私たちと一緒に活動しませんか?

  • 寄付する

    個人・企業・団体からの寄付を承っているほか、視覚障がいにまつわる課題の解決に向けて知恵を掛け算したいパートナーを探しています。

  • 助成金に応募する

    視覚障がい者による団体、または視覚障がい者を支援している団体にブラインドサッカーの機材や助成金を付与しています。

  • パートナーになる

    あらゆる強み・知⾒を持つ企業や団体と連携し、視覚障がいに新たな解を⽣み出すことを⽬指しています。社会課題の解決に向けて、⾃社のビジョンの実現に向けて、⼀緒に活動しませんか。

  • ニュースレターに登録する

    IBF Foundationの最新情報を定期的に発信しています。
    私たちの取り組みや成果、今後の展望についてもっと知りたい⽅は、ぜひご登録ください。